こんばんは、織田檸檬です。
PremiereやFCPX等で動画制作、動画編集をしていると、エフェクトなどをかけすぎて等速でプレビューされない、もっさりしてイライラするということがよくあります。
また右上や左上などに、自分の作ったアイコンや文字などの動画を乗っけたいという方もいらっしゃるかと思います。
今回は、そんなときに活躍してくれる連番データのご紹介したいと思います。
連番を活用せよ
AfterEffectsやPremiereなどでプレビューが重くなる原因は、大抵はエフェクトか3Dのせいです。
特にAEで3Dカメラを作ってなにかしたら確実に重くなります。
またParticularなどのプラグインも重くなる原因ですね。
こういう場合、先にその部分だけ書き出してしまうのが速いです。
で、書き出す際は動画データで書き出すのではなく、連番データで書き出すのがおすすめです。
連番のメリット その1「軽い」
連番データはただの静止画の連続なので、コンピュータになんの負荷もかけません。
Particularのかかったレイヤーを重ねるのと、あらかじめ書き出した連番データを重ねるのとでは、プレビュースピードが違います。
ブラーがかかったカットなどもあらかじめ書き出しておくと、再生したときにスムーズだと思います。
もちろん後からParticularの粒の量を変える、みたいなことはできません。連番データは後に微調整できないので、ある程度調整しおえた後に書き出しましょう。
そして注意してほしいのが、連番データは音声データがくっつかない、ということです。
書き出す際は、あらかじめ使い尺を決めてから連番データに置き換える形で使うと、音のズレを気にせずに軽くできます。
連番のメリット その2「レンダリングミスに強い」
連番は一枚一枚静止画として書き出すので、仮に停電等でレンダリングが止まったとしても、途中から再開することができます。
(たとえば300フレームで終わっていたとしても、設定で301フレーム目からレンダリングしなおすことができます)
これが動画データとして書き出していると、はじめからやり直しになってしまいます。レンダリング時間が長いものだと、徒労感半端ないです。
レンダリング時間がかかるものは特に連番で書き出すとリスク回避につながります。
さて、ここまでで、重い処理をしているカットは、あらかじめ連番で書き出しておくことで、プレビューを楽にできるということがわかりました。
さらに連番データは、より動画制作を楽しくしてくれる要素を持っています。
それは……。
連番のメリット その3「透過が扱える」
ParticularやOpticalFlareなどは、何かと重ねて使うことがほとんどだと思います。
その場合でも連番は活躍してくれます。なぜなら連番データは透過(アルファ)を保持できるからです。
また透過が扱えると、表現の幅が広がります。
右上に回転するロゴマークを入れたり、オリジナルのトランジションを入れたりすることも可能です。
あらかじめAEで素材を透過(アルファ)つき連番で書き出しておき、Premiere上で使う、というのもありですね。
たとえばこんなのとか。
たとえばこんなのとか。
連番データを扱うことで、表現の幅も広がりそうですね!
連番の設定
連番のメリットはわかったから、どうすればいいんだという方へ。
連番はAfterEffectsで書き出せます。
適当なモーションを作ったら、レンダーキューの中の出力モジュールからTIFFシーケンスを選びます。

それからTIFFシーケンスと書かれているところをクリックします。すると出力モジュール設定という画面が開きます。

開いたら、形式オプションのなかのLZW圧縮にチェックを入れてください。

OKして閉じて、あとは連番をお好きな場所に書き出すのみです。
連番は大量に画像を生成するので、フォルダを指定するのがよいかと思います。
作った連番はフォルダごとAEにドラッグアンドドロップすれば読み込めます。
注意してほしいのがフレームレート。AEだとなにも設定していない場合30fpsとして取り込まれます。
しかし60fpsで作っている人もいるでしょう。その場合はフレームレートを変える必要があります。
フレームレートと変えるには、連番を右クリックしたのち、フッテージを変換>メインと進みます。

画面が表示されたら、予測フレームレートの部分を60(もしくは24,や23.976等、任意のフレームレート)をうってください。

これで完了です。
ちなみにPremiereだとドラッグアンドドロップはできません。
読み込みからファイルを指定して、オプションで画像シーケンスにチェックを入れれば、連番として使えます。
ちょっとわかりにくいので、ここらへん動画で解説するやもしれません。
終わりに
いかがでしたでしょうか。連番データはいろいろ役に立つことがおわかりいただけたかと思います。
連番は特殊な設定や追加料金などがいらないので、すぐにやってみることができます。
ぜひ連番を活用して素敵な動画制作ライフを送ってください。
以上です。